歯を失ってしまった方
への治療法
インプラント治療とは、歯を失った箇所に人工の歯根(インプラント)を埋入し、歯を補う治療法です。
当院のインプラント治療は、お口全体のバランスを考慮して行います。CT画像で精密に診査・診断を行い、かみ合わせのバランスを綿密にシミュレーションします。顎骨の幅や高さには個人差があり、状態によって、そのままではインプラントの埋入が難しい場合もあります。
そのような場合には外科手術で骨量を増やしてからインプラントの埋入を行うので、骨の量が不足している方でも手術が可能です。
当院のインプラント治療
の特徴 3選
1高精度の歯科用CTで
詳細な診断
歯科用CTを使用することで、一般的なレントゲンではわからない骨の厚さや神経、血管の位置を正確に確認できます。
2シミュレーションと
サージカルガイドで正確な治療
インプラントの理想的な位置や角度をシミュレーションソフトで計画し、サージカルガイドを使ってその通りに実際の治療を行います。このガイドはマウスピースのような装置で、正確なインプラントの配置が可能です。
3術後のメンテナンスで
インプラントを長持ちさせる
インプラント周囲炎に注意し、術後の定期的なメンテナンスを重要視しています。インプラントを長持ちさせるためのアフターフォローもしっかり行います。
当院で採用している
インプラントの特徴
- 精密なパーツの組み合わせインプラント本体と土台(アバットメント)のつなぎ目がとても正確で、グラつきにくく、長持ちしやすい設計です。
- 骨との結合が早くて強い表面加工技術により、骨としっかり早くくっつくため、手術後の安定性が高いです。
- デジタル技術に対応口腔内スキャナーやCAD/CAMなど、デジタル機器を使った治療とも相性がよく、最新の治療にも対応可能です。
インプラント治療の
メリット・デメリット
インプラント治療のメリット
- 自然な見た目と機能インプラントは天然の歯に非常に近い見た目と咬み心地を提供します。歯茎にしっかりと固定され、周囲の歯と調和するので、見た目の違和感がほとんどなく、自然な笑顔が戻ります。また、**咀嚼(噛む力)**もしっかり伝わるため、食べ物を噛む機能が回復します。
- 周囲の歯を傷つけないブリッジや入れ歯と違って、インプラントは隣の健康な歯を削らずに治療できるため、周囲の歯に負担をかけません。隣の歯を健康なまま保ちながら、失った歯の機能を取り戻すことができます。
- 長期的な耐久性と安定性インプラントは、骨としっかり結びつくことで、非常に安定した状態が続きます。適切なメンテナンスを行えば、長期的に使用できる点が大きなメリットです。入れ歯やブリッジのように動いたり、外れたりする心配が少なく、安定した生活が送れます。
インプラント治療のデメリット
- 自由診療であるインプラント治療は、ブリッジや入れ歯に比べて高額になることが一般的です。インプラント体やアバットメント、被せ物、手術費用などがかかり保険が適用されないため、全額自己負担となります。
- 外科処置が必要であるインプラント治療は外科的な手術を伴います。歯茎を切開してインプラントを骨に埋め込むため、手術後に腫れや痛みが生じることがあります。場合によっては、手術後の回復に時間がかかることもあります。
インプラント治療の流れ
1術前検査
お口の中をしっかり確認し、むし歯や歯周病などがないか調べます。口腔内の写真、歯周病の検査、エックス線(レントゲン)写真を撮影して、現状を詳しくチェック。その結果をもとに、インプラント治療を始める前にお口の中を清掃し、細菌を減らして感染のリスクを防ぎます。
2シミュレーション
CT撮影でお口の中を3Dデータ化し、骨の厚さや高さ、血管の位置などをコンピュータ上で確認。シミュレーションを通じて、最適な治療方法を決定します。
3検査結果に基づく
カウンセリング
シミュレーション結果をもとに、治療計画を立て、詳細な料金や治療の注意点を説明します。治療に対する不安や希望をお聞きするので、気になることは何でも相談してください。
4サージカルガイドの作成
計画に基づいて、正確な手術ができるように専用の「サージカルガイド」を作成します。これにより、インプラントを正しい位置に埋め込むことができます。
5インプラント手術
インプラントを骨に埋め込みます。骨が足りない場合は、骨を増やす手術を併用することもあります。
手術方法は2通りあり、1回法(インプラントの頭部が歯茎から見える状態で終了)と、2回法(インプラントを歯茎の中に埋めて治癒を待つ)があります。
6仮歯の作成
インプラントと骨がしっかり結合したら、型取りをして仮歯を作ります。仮歯で噛み合わせを確認し、問題がないかチェックします。
7最終的な被せ物の作成
仮歯で問題がなければ、最終的な被せ物を作成します。個別にパーツを作成し、見た目と機能がしっかり合うように仕上げます。
8メインテナンス
インプラントを長く健康に保つためには、日々のケアと定期的なメンテナンスが大切です。
清掃方法や噛み合わせの確認を定期的に行い、必要に応じてレントゲンでインプラントの状態をチェックします。
インプラントが
難しいケースについて
- 骨の量や質が不足している場合インプラントは骨にしっかりと固定されることで安定しますが、骨の量や質が不足していると、インプラントがうまく結びつかないことがあります。
例えば、歯周病で骨が失われた場合、骨再生手術(骨移植や骨誘導再生術)が必要になることがあります。 - 重度の歯周病がある場合歯周病が進行していると、歯茎や骨が損傷し、インプラントが安定しにくくなります。インプラント治療を行う前に、まず歯周病の治療が必要です。歯周病が改善されてからでないと、インプラントを埋めることができない場合があります。
- 全身疾患がある場合心臓病や糖尿病、免疫疾患などの全身的な病気がある場合、インプラント治療が難しくなることがあります。特に、糖尿病がコントロールされていない場合や、免疫力が低下している場合は、手術後の回復が遅れたり、感染症が起きやすくなる可能性があります。このような場合、まずは全身状態を整えてから治療を進める必要があります。
- 喫煙者喫煙はインプラント治療の成功率を低下させる要因とされています。
タバコに含まれる有害物質が血流を悪化させ、骨との結びつきがうまくいかないことがあるため、喫煙者にはインプラント治療が難しい場合があります。 - 若年層(成長が未完了な場合)インプラント治療は、骨の成長が完了してから行う必要があります。通常、20歳前後に骨の成長が終了します。それより若い年齢でのインプラント治療は、骨が未発達のため、治療が難しいことがあります。
GBRについて
GBR(Guided Bone Regeneration)は、インプラント治療や歯科手術で使用される骨再生の手法の一つです。
主に、インプラントを埋入する際に十分な骨がない場合に使用され、骨の量や質を回復させることを目的としています。
GBRが必要なケース
- 骨の高さや厚みが不足している場合
事故や歯周病などで骨が減少している場合に、インプラントを安定させるために必要な骨量を補うために使われます。 - 歯の抜歯後に骨が痩せてしまった場合
歯を抜いた後、骨が縮小することがあります。この場合、GBRを使って骨を再生し、インプラントを埋めるための基盤を作ります。 - 歯周病による骨の喪失がある場合
歯周病で骨が溶けてしまった部分に骨再生を促進するために使用されます。
GBRの手順
- 事前評価治療を始める前に、CTスキャンなどの検査を行い、骨の状態や不足している部分を詳細に評価します。
- 手術不足している骨部分に、骨移植材や骨補填材を使用して新しい骨を作るための基盤を提供します。この時、骨再生用の膜を設置します。この膜は、歯茎が骨再生部分に侵入するのを防ぎ、骨だけが再生されるようにします。
- 膜の設置骨再生膜は、骨の再生を促進するために重要な役割を果たします。
膜は、傷ついた骨の部分に置かれ、骨を守りながら再生を促進します。 - 回復と骨形成治療後、通常数ヶ月の期間をかけて骨が再生します。この間に、新しい骨が既存の骨と一体化し、インプラントが安定するための骨の強度が確保されます。
- インプラント埋入GBRで十分な骨量が確保された後、インプラントを埋入します。
これにより、インプラントが安定して骨に結びつくことができます。
サイナスリフトについて
サイナスリフトとは、上顎の奥歯の骨が不足している場合に、骨を増やしてインプラントができるようにする治療です。上顎の奥には「上顎洞(サイナス)」と呼ばれる空洞があり、骨が薄いとインプラントを支えるだけの十分な土台がありません。
サイナスリフトでは、上顎洞の粘膜を持ち上げ、その下に人工骨や自家骨を移植することで、骨の厚みを増やします。
サイナスリフトが必要なケース
- 上顎の奥歯の骨が薄く、インプラントができないと言われた
- 歯周病や抜歯後の骨吸収で、骨が足りなくなっている
- 長期間歯がない状態が続き、骨が痩せてしまった
この処置を行うことで、インプラントをしっかり固定できるだけの骨の厚みを確保し、治療の成功率を高めることができます。
サイナスリフトのメリット
- インプラントが難しいと言われた
ケースでも対応可能 - 骨の厚みを増やすことで、
インプラントの安定性が向上 - 自分の歯に近い噛み心地を
再現できる
ただし、術後の腫れや違和感が出ることがあるため、適切なケアと安静が必要です。
また、上顎洞の状態によっては、ソケットリフト(より低侵襲な方法)が適応できる場合もあります。
サイナスリフトの治療の流れ
- 診査・診断
(CT撮影で骨の厚みや
上顎洞の位置を確認) - 局所麻酔をして、歯ぐきを切開
- 上顎洞の粘膜を慎重に持ち上げる
(リフトアップ) - 人工骨や自家骨を移植し、
骨の厚みを増やす - 歯ぐきを縫合し、
骨が定着するまで待つ
(約4〜6ヶ月) - 骨がしっかりできたら、
インプラント埋入